介護の現場ではよくあることかと思う。ご家族から「これ、食べさせてもらって良いですか」「起こしてもらって良いですか」等などのご家族からの希望である。本音をいえば『家族なんだから、自分でやってみるがいい』とは大きな声では言えないが、内心では思っている事もある。一応は、自分の親族なのだから実際に触れて揚げてほしい、現状を知ってもらえればと言う思いもある。
家族自身の介護力をつけてもらう、家族の介護への理解と言うのも介護士としての仕事ではあるからだ。
しかし、妊娠は病気ではないと言われているから、医療の適応はされないと知ったときにはビックリしたのだ。同じように、老衰、衰えも同じようなモノだろう。まあ、だから介護の保険なんてのがあるわけだ、だったら、妊婦保険的なので保険適応すれば日本の人口減少に少しは歯止めがかかるんじゃないか、妊娠出産、育児にはやっぱりお金がかかる。
はなしをもどすと、介護現場の現状を見ずに「私の母を一番に見てください」「優先してほしい」というのは横暴だろう。郵便だって速達があるんだ、早くしてほしいなら都度、お急ぎ介護の追加料金を取るべきだろう。
つまりは、介護の現場側と家族側との認識の差があるんだよね。どんな仕事でもそれはあるだろう、Amazon等々直ぐに到着する、即手元にと言うものが浸透したと影響は大きいかもしれない。何でも直ぐに手に入る、解決すると言う現実を、全てに当てはめたくなってしまうのかもしれない。
家族の希望を否定するつもりはないが、出来ること、やれることの判断力も介護を頼む側にも身に付けていかないと、より良い介護は受けられない時代だろうね。
「あの家族は色々と言うから」と防衛線を張りながら介護を行うのはつらい。
そうだな、例え介護に直接関われなくても、どういう状況かを家族からきいてくるという姿勢も、介護への参加と言うことになる。「関心をもってくれているんだ」と働いている側も家族に情だって湧くでしょ。
施設でもトイレ介助、オムツ交換でもなんでもいいから見学すれば良い、現実がわかるから。
介護士だって人間だもの。
通販みたいに思うなら、介護に人はいらない。