介護士の本音と日常

41歳が考えた事、感じた事を書くだけです。なにか発見があるかもしれない。

『お玉を100円で買うか?1000円で買うか? 価格と価値について』

たまたま、地元のスーパーで金物市をやっていて、金属製の調理器具を販売している所に出くわした。まあ、よくある商売なのだ、私がダマされているのか、それとも100均の価値観に染まっているのかわからない事態となってしまったのである。

そこで売られているモノはお玉1本500円以上するし、調理器具は1000円位が相場である。僕の子供の頃の記憶でも調理器具って安価に買えるものではなく、多少は値が張るものだったように記憶している。100円均一の進出で僕の価値観が変になっているのか、それとも昔の価値観がおかしかったのかどうしてもわからなくなるのである。どうしても僕の生きてきた尺度でしか物の価値をはかる事しかできない。ただ、お玉を買うとして1000円と100円のどちらをとるのかといえば、おそらくはほとんどの人が100円を選ぶだろう。はたして本当にいいのだろうかと問題提起をしたくなるのである。実際に1000円の物を手に取ってみると出来がちがうし長く使えるだろう。その場限りでいいというのであれば100円で十分かもしれないが、長く使うという観点からだったらしっかりとしたものを選んだ方がいいと思うのだ。100円で買えるものを大量に販売して一体どれだけの利益が出るのか?だったら原価はいくらになるのかという疑問が湧いてくる。おそらくは海外で製造して輸入し、国内で輸送して販売しているはずである。一体全体本当に100円で買える品物なのかである。明らかに有りえない価格設定のようにおもえるのである。どこかの国では一つ1円にも満たない価格で製造しているかもしれない、だったら原材料は一体いくらなのか?と子供の頃に迷って泣いてしまったアトラクションの迷路みたいに出口が見つからない。

100円でモノを買う事で国力を奪っているのではないかという邪推をしてしまうほどである。モノを価格か価値のどちらで買うかは人それぞれであるが、未来の為をおもうと1000円の物を買う事が、国の将来には役に立つのかもしれないし、まわりまわって自分の首を絞めてしまう事を避けられるかもしれない。今の価格に惑わされて、未来の自分や子供達への負担を増やしてしまっているかもしれないと思うと、安すぎる買い物というのも考えようであると改めて考えなおすのであった。