介護士の本音と日常

41歳が考えた事、感じた事を書くだけです。なにか発見があるかもしれない。

『認知症への対応に複合現実(MR)は適応できるのか。MRゴーグルは高価なので僕にはまだ買えない』

介護の現場で働いていると認知症の方への対応をすることになる。避けては通れないものである。どのようにして対応していくのが正しいのかというのは、無いと思うんだよね。今は正しいと思われている事を実践していると思う。否定しない、話を聞く、タイミングを変えるなど基本的なことをベースにして対応をしていると思う。一緒にいたり、話をじっくい聞いたり、お茶をだしてみたりと様々に工夫をこらしてやっている。暴力的になる人には、ゆっくりと対応しても、キズやアザのお返しが返ってくることもあるでしょう。本当に大変な現場である。1人だけであれば複数人であればななおさらである。

よくある光景は、帰りたいと言われれば「夕飯がきますよ」と言ってみたり、「子供が返ってくるから、家を開けておかなと」と焦っているという事である。前にも考えたのだが、認知症のその人にとっては現実であり、代えがたい現実なのである。今の現実に昔だったり思い出のようなフィルターがかかってそのように見えていることになるかもしれない。目に見えているのか、脳が錯覚しているのかによるし、もしかしたら複合現実(MR)のゴーグルで現実を見せるか、必要なモノを補完することが解決の糸口になるような気もしている。ただ、脳が見せているのであれば、目には見えないので何も効果が無いようにも思ってしまうが。見えているというものを消すという事は不可能ではないように思える。逆に思い描いたものを見せてあげるというのもできるかもしれない。昔の子供の姿を見せてあげるというように。ただ、それによって余計に症状がおかしくなることも懸念はされるが、本人になってみない事には実証が出来ないのが悔しいのである。ゴーグルを持っていないのでどの程度の物かわからないが、欲しいものである。

今後も認知症への様々なアプローチ方法が試されていくと思うので一刻もはやく、現場の介護へ浸透して介護士達の助けになってくれることを期待している。