介護士の本音と日常

41歳が考えた事、感じた事を書くだけです。なにか発見があるかもしれない。

『介護業界について語ってみる③ パラダイムシフト』

 現在の介護業界におけるパラダイム(社会通念)いわゆる社会を構成している社会通念は何であるかを考えてみる。何が貴重で何が豊富にあるか。

 

 手厚い介護、寄り添った介護を必要が求められいる。現在は人材、時間の不足、経済的な面ですべてか不足している、言い換えるとこれらは貴重なものである。

では、今は何が豊富にあるのだろうか、経験の蓄積による介護技術、介護に対する想いというのは豊富にあるといえるだろう。想いにこたえられるだけの、人材や時間が圧倒的に不足しているという事である。

 

 平成初期の資料をみると、訪問看護介護というような事の取組みや配置基準の改善のような取り組みをしようという記載はあるものの、社会的入院や人員の不足によりままならないという記載があるので、業界全体の課題というのはずっと積み残したままで30年程は経過してしまっているといえる。

つまりは、とりあえず人員や配置をどうにかするという事には熱心だったが、被介護者への想いという事にはあまり目を向けられていなかったともいえそうだ。

さらに、医療技術の進歩に伴う平均寿命の長期化、それに付随して痴呆症(認知症)への対応という課題に向き合う事となる。

 

 一般的なパラダイムの変化は今の団塊ジュニア世代位だとすると、あと10年から20年程で完全に入れ替わってしまい、比較的新しい世代の通念に入れ替わっていくだろうと考えられる。ただ、今の10代20代においてもテクノロジーの進歩によって価値観が違う。極端な話、週に3回は休みが欲しい、お金も欲しいという事になれば。さらに人材や時間というモノが貴重になってきてしまう。

 

 介護業界においてパラダイムシフトが起こり業界自体の変化が起きるためには、貴重なモノが手に入りやすくなるか。豊富だったものが減るかしかない。

膨大に人材が増えることで時間が使えるようになる。想いは捨てて淡々とこなすだけというどちらかに舵を切るかしかないのである。

 

 テクノロジーの進歩が介護のシステムを大きく変化させるのも分からない、テクノロジーにも即効性のある期待は持てない。僕たち介護に携わる人の心がすたれてしまうのか。こ

業界自体が何となくぐらついていて危うい時期なのではないかと少し思っている。

 

むしろ、僕らの世代はすっぱりと足を引いて、全然新しい世代だけで、フレッシュな価値観で介護業界を引っ張っていった方が、むしろいいだろうなと言う気さえしてくるのである。

まあ、介護という仕事に携わりたいと思ってくれればの話だが…新しい世代が介護に携わりたいと思えるようにするのが我々の仕事かもしれない。

 

(続く)