介護士の本音と日常

41歳が考えた事、感じた事を書くだけです。なにか発見があるかもしれない。

『介護業界について語ってみる④ 看護師と介護士が分かり合えない理由(4/5)』

 社会にソーシャルワークという考え方が普及したのも、ナイチンゲールと同じ時代に生まれているのである。僕は調べるまでは知らなかったが社会福祉士の履修課程には歴史を学ぶ機会があるみみたいです。介護においてはサラッとしているので、あまり踏み込んでいないのは残念だったと思う。

 

 歴史的には1820年にトーマス・チャルマーズ(1780-1847)による「隣友運動」から始まっている。貧困層への友愛活動や慈善事業という形で表れてきている。チャルマーズは牧師なのでプロテスタントなのであろう。40歳を越えてからの活動なので、活動を行う理由というのも裏にありそうである。

 その後に、ジョージ・ウィリアムズ (イギリス 1821- 1905)が1844年にYMCA(Young Men's Christian Associationキリスト教青年会)がロンドンで創立されている。

ウィリアムズは農家生まれなので、ナイチンゲールと比較して教育や生活においてもかなり貧しい生活をしていたのではないかと想像できる。

セント・ポール大聖堂に埋葬さたとのことなので、彼もプロテスタントの教徒だったと考えられます。

 

 少し強引ではあるが、看護師と介護士が分かり合えないという観点として、生まれた年代や出身地がおなじなので、ナイチンゲールとウィリアムズを比べてみている。

宗教についてはキリスト教プロテスタントという同じではある。

 

ナイチンゲールには数々の優れた話もおおいし、こんな人にあこがれるのも理解できる。そういう面でなく冷静に下記のような考えも持っている。これについてはその時代の価値観、ナイチンゲールの価値観を含めてこの行動に至った経緯を探る必要がありそうである。それにしても、徹底して自分の信念の基づいて行動をしている。

ナイチンゲール赤十字社活動には関わっておらず、むしろボランティアによる救護団体の常時組織の設立には真っ向から反対していた。これはマザー・テレサと同様、「構成員の自己犠牲のみに頼る援助活動は決して長続きしない」ということを見抜いていたためである。

 

ウィリアムズは貧乏な生活で、住み込みで働いていた仲間と聖書を読んで、祈る、語るというような活動をおこなっています。ナイチンゲールに比べて明らかに地味です。

 

 ただ、ナイチンゲールは1851年頃に看護師を志しているので30歳くらいの時です。

YMCAの設立の7年も後にことになります。

 YMCAはゲイというようなスラングを生んだのも時代背景など様々な事情があるとは思うが、YMCAの組織の活動については慈善活動やボランティアという面が多く表れている。

 

もしかすると、ナイチンゲールなりの「出遅れた」「先を越された」という意地のようなものが看護や活動の源、神から与えられたものへ応えるための原動力になったのかもしれません。

 

(続く)