介護士の本音と趣味の話

42歳が考えた、感じた事を書いてます。考えの整理です。参考になれば幸いです。

『介護は着替えを手伝う事 本当に簡単な事だと思いますか?』

 介護技術では更衣があります。普段から朝起きて、寝るまでの間に何回か着替えをしますよね。さて、これは本当に簡単な事でしょうか。

 

 子育経験があれば、お子さんが着替えを習得するのにどれだけの工夫と努力があったかと思い返す人もいると思います。いわゆる、着替える方法を獲得したということです。あくまでも着替える方法です。

 

 では、服選びはどうでしょうか。子供が季節や気温、天候にあったモノを選んでいるわけではないでしょう。子供が「これがいい」といって選択をしている場合もあるかもしれませんが。お母さんお父さんが選ぶのを手伝っている状況でしょう。選択する能力です。

 

 次は、着替えです。正しく上着、ズボンを選んではけるでしょうか。上着の袖に足を通してしまったりしないように選ぶ必要があります。モノを正しく認知することが必要になります。

 

 体の動きはどうでしょうか、手足が自由に動く、服を手に持てる。これでやっと服を着る事ができます。これは普通のことですが、簡単なことなのでしょうか。

 

 着替えだけでもこれだけの複雑な過程を経て、やっと着替えが出来るのです。私たちは何の苦も無く行えるようになっています。人間が人として社会の中で生きていくためには欠かせませんよね。

 

 介護の勉強(看護や医療でも同じことをしているはず)では、体の動きを細かく書いていくことも学びます。書きかた、とらえ方は人それぞれですがとても複雑な過程をへている事がわかります。書き上げていくだけで一日かかりそうです。

 ①椅子にすわる

 ②両手を背中側に回す

 ③上着のすそを両手でつかむ

 ④腕を伸ばしながら上着をまくる

 ⑤上着を頭をとおして脱ぐ

 (以下略)

 

 人が成長の過程で習得した着替えだけでなく他のトイレ、入浴の動作も同じように複雑な事が絡んでいます。誰かの手伝いが無くても出来るということ自体がすごいことなのです。

 

 関節が動きにくい、麻痺がある等の条件の厳しい事が加われば動作の過程はより複雑になります。

 

 普段どれだけ貴重な動作を何気なく行えている事に気が付くと、介護は簡単で誰でも出来るとは言いにくくなるとはおもいますね。

 

 利き腕を動かさずに上着の着替え(脱いだ後に、もう一度着る)の動作を体験してみると良いかもしれません。簡単な事だという考えが少し見直してもらえるとおもいます。

 

 私自身は介護が簡単とはおもっていませんでしたが、ここまで複雑な動作の繰り返しをしてやっと日常生活をおくれている事を知った時は衝撃でした。

 

 健全に生活が出来ている事が何よりも価値があることですし、お金に換算したらとんでもない額になるとおもいます。介護を受けずに生活が出来るのが一番です、介護は生活の当たり前を支えていると社会に認められる事が先決のような気がします。